鬼北町庁舎本館が第28回BELCA賞を受賞しました
公益社団法人ロングライフビル推進協会(BELCA)が設けている、長期にわたって適切な維持保全を実施したり優れた改修を実施した既存の建築物のうち、特に優秀なものを表彰する制度『BELCA賞』において、鬼北町庁舎本館が「ベストリフォーム部門」で表彰されました。 「ベストリフォーム部門」は、社会的・物理的な状況の変化に対応して今後の長期使用のビジョンを持って蘇生させる、もしくは飛躍的な価値向上等をさせるリフォームがなされた模範的な建築物を表彰するものです。 当改修工事は、創建当時の姿を守るために議論を重ね「身の丈に合った庁舎」を目指した改修の取組みや、働き方改革をも伴っていることが高く評価されました。 アントニン・レーモンド設計による鬼北町庁舎本館は、建設当時の最新技術であったHPシェルの適用、明快なゾーニングによる平面計画と軽快なデザインによる日本モダニズム建築の代表作で、平成24年に「後の造形の規範となっているもの」として国登録有形文化財となりました。 しかし、築50年が経過し、耐震性能の向上、老朽化した設備の更新、現代機能の充実、やさしい空間の形成等を図るため、大規模な改修が必要と判断し、様々な経緯を経て平成27年4月に改修に着手、平成28年2月に工事を終え、見事に再生されました。
文化財でもある庁舎の改修コンセプトは、オリジナルを大切にした「変化のないように見せる改修」。その具現化のため現場では、少しでも良い方向に持っていくよう、所有者である町、設計事務所、施工会社が頻繁に打合せを重ね、努力を続けました。 ●当初の姿の維持と安全性・快適性の共存を目指した改修工事 ・ 耐震補強(一部の窓を潰して耐震壁設置、一部の壁増し打ち) ・ 玄関の風除室と窓のペアガラスで断熱性能向上 ・ 汚れた個所の洗浄と一部取替 ・ トイレの整備、OA化等の機能向上
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